平成23年4月11日
在ロシア日本国大使館領事部
安全上のお知らせ (スキンヘッド・グループによる外国人排斥活動に伴う留意事項について)
当地では,例年4月20日のアドルフ・ヒトラーの誕生日前後の時期には,外国人排斥を叫ぶ極端な民族主義思想を持った,いわゆるスキンヘッド・グループによる街頭活動が活発化し,これら勢力による外国人に対する襲撃事件や集団暴行事件が増加する傾向にあります。
つきましては,特に4月20日前後の時期には「自分の身の安全は自分で守る」との心構えの下,下記の諸点を参考に慎重に行動されることをお勧めします。
なお,ソバ・センター(民族主義による犯罪を監視している人権保護団体)によれば,年初から3月までの3ヵ月間で,ロシアの7地域(モスクワ,サンクトペテルブルク,アストラハン,ボロネジ,リャザン,サマーラ,コミ共和国)において少なくとも32名が襲撃に遭い,うち9名が死亡しています。
記
- 4月20日前後の時期は夜間・早朝の外出及び不要・不急の外出はできる限り避けるように心掛ける。
- 外出する際には,特に次の点に留意する。
(1)目立つ服装は避け,外出先での派手な行動は慎む。
注)特に,特定のサッカーチームのレプリカユニフォーム等の着用については,状況によってはスキンヘッド・グループ,フーリガンの注意を惹く可能性があります。
(2)外出に際しては携帯電話を携行するなど,連絡手段を確保するとともに,家族や知人に外出先等を事前に知らせておく。
(3)いわゆるスキンヘッド・グループはもちろん,若者集団には近づかない。特に民族主義団体の集会現場やその周辺には絶対近づかない。
(4)一般的に危険姓が高いとされている次の場所への立ち寄りの際には,時期や時間帯を考慮する。
(イ)人通りの少ない場所,裏道,たまり場となるおそれのある広場,公園等。
(ロ)旧アルバート通り,プーシキン広場,マネージ広場周辺など,スキンヘッド・グループが参集する可能性が高い場所。
(ハ)駅(地下鉄を含む)構内及び同周辺,電車,路面電車,スタジアム,ロックやラップのコンサート会場周辺,多くの外国人留学生が居住する大学生寮。
(ニ)若者や多国籍(特にアジア,アフリカ系)の人が集まる飲食店,カフェバー,ディスコ等。
- なお,先日開催されました「海外邦人安全対策連絡協議会」(http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/JVISANDTOURIZM/2011/20110331.html)においてご報告いたしましたが,本年に入り空港や連邦保安庁(FSB)施設周辺で爆弾テロが続発していますので,引き続き注意して下さい。
以上
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