安全上のお知らせ
(ISILによるロシアへの攻撃についてのビデオ声明に関する注意喚起2)

在留邦人及び「たびレジ」ご利用の皆様へ

平成27年11月16日
在ロシア日本国大使館領事部

 

  1. 11月13日(金)22時頃(現地時間)パリ10区及び11区や北部近郊の国立競技場等において,銃撃事件等が発生しました。仏政府の発表によれば,少なくとも129人が死亡し,300人以上が負傷しました。本事件については,オランド仏大統領はイスラム過激派ISIL(イラク・レバントのイスラム国)により実施されたとしており,フランス国内では警戒体制を敷いています。これに伴い,外務省は,13日付けの海外安全ホームページで広域情報を発出しました。
  2. 11月12日付のメールでもお知らせしましたが,報道等によれば,同日付でロシアへの攻撃を近日中にも行う旨のビデオ声明が発表されています。かかる情勢を受けて,ロシアの治安当局も警備を強化していると報道されております。ロシア国内では過去に,2002年にはモスクワ市内での劇場占拠,2004年には北オセチアでの学校占拠,2010年にはモスクワ地下鉄2駅での爆弾テロ,2011年にはドモジェドヴォ国際空港爆弾テロ,2013年にはボルゴグラードでのトロリーバスや鉄道駅爆弾テロ等が発生しており,公共交通機関等を狙ったテロが多数発生しており,このような場所はさらに警戒が必要です。
  3. 現段階においては,テロ発生に関する具体的な情報はありませんが,このような情勢を十分に認識し,誘拐,脅迫,テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

「テロ対策」

  1. 「所在を明確化しましょう」
    • 在留届を提出して,当館から発出される「安全上のお知らせメール」を受信できるようにしましょう。住居や電話番号の変更がある場合には必ず変更してください。
    • 出かける時には,家族,同寮,友人などに行き先を伝えておきましょう。
  2. 「最新の情報を入手し,危険な場所や時間を回避しましょう」

    海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,危ない国・場所・時間帯を避けましょう。

    • 日本やロシアの最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努めましょう。
    • 家族や所属会社からの連絡や日本大使館からメールを受け取るために携帯電話やスマートフォンなどをなるべく確保しましょう。

    当地から第三国に出張や旅行の際は、旅レジに登録しましょう。

  3. 「用心を怠らない,目立たないようにしましょう」

    周囲の不審者・不審物に注意を払い(大きい荷物,不自然な厚着等),住居や事務所周辺の整理・整頓に努め,(不審物を発見した際には)「踏むな」「触るな」「蹴飛ばすな」の三原則を遵守するとともに,直ちにその場から離れ,警察や警備員に通報しましょう。

 なお,この機会にテロ関連資料を以下のとおりとりまとめてみましたので,ご一読ください。

「外務省海外安全情報」

  1. 海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A
  2. 海外における脅迫・誘拐対策Q&A
  3. 海外旅行のテロ・誘拐対策
  4. 海外へ進出する日本人・企業のためのCBRNテロ対策Q&A

「当館ウェブサイト」

安全情報及びモスクワ滞在安全マニュアル

 

「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A抜粋」

Q7 自爆テロに対してはどう対応したらよいですか?

自爆テロの方法は、実行犯がベルト等に巻いた爆発物を隠し持ち実行するもの、爆発物を積んだ自動車や航空機等の乗り物を使用して実行するものに大別できます。いずれの場合もその爆発自体を防ぐことは非常に困難となりますが、被害を最小限に抑えるため、少しでも早く不審人物の以下のような特徴を察知することが重要です。

  1. 実行犯は腹部や大腿部に爆発物を固定した太いベルトを装着することから、ぎこちない動きをする。
  2. 身体に装着した爆発物を隠すため、夏場でも不自然に厚着をしている。
  3. 自爆を目前にして、緊張から振るまいが神経質で特異な印象を受けることが多い。また、実行犯は麻薬等薬物を服用している場合も多く、表情や行動が異常な場合が少なくない。

「以下省略」

[当館注]

  • 自爆テロ実行犯は,男女を問わず,普通の人が実行していることがあります。
  • 顔や足は太った感じがしないのに,不自然な体型をしているのは爆弾のベルトをしている可能性があります。
  • 爆弾をセットした時点で,爆破スイッチを握りしめた状態から手を離すと爆発するようセットしているため,意識が集中してボクサーのような格好で歩くことがあります。
  • 最後の瞬間は,死の恐怖により大きな声で叫ぶことがあります。

Q8 爆弾事件に巻き込まれないためにはどうしたらよいのですか?

企業関係者に加え旅行者も、直接爆弾テロの標的にされなくても、爆弾テロ事件の巻き添えになるおそれがあります。日ごろから次のことを心がけておきましょう。

  1. 無差別爆弾事件が発生している地域への立入りや交通手段はできるだけ控える。
  2. やむを得ず立ち入る(利用する)場合にも、爆弾テロの標的となるおそれのある場所への立入りは避け(利用は最小限にとどめ)、また無差別爆弾事件が多く発生している時間帯を避ける。
  3. 爆風によりガラスが飛散し、被害を受けることがあるので、ガラスを多く使用した高層建築の下等はなるべく通行しないようにする等、日ごろから注意する。建物内にいるときには、窓や外に面した扉からはなるべく離れた場所(柱などのしゃへい物があればなお良い)に身をおく。
  4. その場所にふさわしくない物体や時計のような音がする物体。電源らしき物と繋がっている物体等は爆発物である可能性もあり、絶対に触れない。また周囲の人々がそれらの物体に近づかないよう周知する。「以下省略」

Q9 実際に爆発事件に遭遇した際はどのように対応したらよいのですか?

爆発事件に遭遇してしまっても、パニックにならずその被害をより小さく食い止めるよう努めることが重要です。爆発の規模、発生場所等によりその対応は様々ですが、基本的な対応要領は以下のとおりです。万一爆発事件に遭遇した際には、必ず現地の日本国大使館又は総領事館と連絡をとるようお願い致します。

  1. 付近で爆発が発生した場合
  2. 最近では、第1の爆発をおとりにして、第2の爆発を発生させる事件も度々発生しています。そのため、爆発音を聞いたらまずはその場に伏せ、その後現場から速やかに離れることが重要です。この際、逃げる人々に押し倒されて下敷きにならないよう注意しましょう。「以下省略」

[当館注]

  • できる限り体を低くして,できれば伏せて,持っている物で可能な限り体を隠してください。

以上

 

 

送信元:在ロシア日本大使館領事部

電 話:(495)229-2520

FAX :(495)229-2598

ウェブ:http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/

メール:ryojijp@mw.mofa.go.jp

モスクワ滞在安全マニュアル及びモスクワ旅行安全マニュアルを更新致しました。