大使の主要スピーチ

 

2016年自衛隊記念日レセプション
上月豊久大使歓迎挨拶

御列席の皆様,

本日,日本国自衛隊の創設62周年を皆様と共にお祝いできることを,大変嬉しく思います。

日本では本年3月末に平和安全関連法が施行されました。今後我が国は,各国との協力関係を一層拡大・深化させつつ,アジア・太平洋地域を始めとする世界の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に関与して参ります。この我が国の考えは,国際協調主義に基づく積極的平和主義に立脚するものです。

1992年以来,自衛隊は主に国連平和維持活動を通じ,国際社会の平和と安定に貢献してきました。これまでに,ゴラン高原,東ティモール,イラク等に部隊を派遣し,現在では南スーダンにおいて平和維持活動に参加しています。また,自衛隊は,ソマリア沖・アデン湾における海賊対処活動にも取り組んでいます。さらに,自衛隊はアジア太平洋地域の重要なパートナーとの防衛協力を促進しつつ,この地域の安定にも貢献しております。このような自衛隊の活動は,多くの国から支持され,高い評価を受けています。

日露関係の文脈における安全保障分野での協力の重要性について簡単に述べますと,現在の国際情勢において,両国が良好で安定した関係にあることが,両国,両国国民そして国際社会の利益になるということを強く認識しております。最近ソチで行われた会談において,安倍総理とプーチン大統領は様々な分野で二国間協力が進んでいることを高く評価しました。その中でも安全保障分野は特に重要な位置を占めています。両首脳は,さらにこの分野における二国間協力を進めていくことで一致しました。近く当地で日露の安全保障に関する協議が開催される予定です。

最後に,防衛駐在官濱﨑1佐が成功裏に任務を終え,間もなく当地を離任します。彼の3年間の勤務の間には,日露外務・防衛閣僚協議(日露2プラス2)の立ち上げが合意され,第1回の協議が2013年11月に東京で開催されました。濱﨑防衛駐在官夫妻に対する皆様の御支援に深く感謝申し上げます。

  

それでは,自衛隊創設62周年と,すべての皆様のご健勝とご多幸のために乾杯したいと思います。乾杯!