天皇誕生日祝賀レセプション
原田大使挨拶
ご来賓の皆様
本日は天皇誕生日レセプションにご出席いただき,ありがとうございます。皆様と共に天皇陛下の誕生日をお祝いできることを大変うれしく思います。
本年は日露間の国交を樹立した1855年の日魯通好条約締結から160周年にあたります。この間の日露関係の歴史を振り返りますと,時代によって,また,様々な要因によって,良好な時期もあれば,緊張含みの時期もありました。
ただ,強調したいことは,国際問題について立場の違いがある場合でも,重要な隣国である日本とロシアが良好で安定した関係にあること,そして国際問題について建設的に協力することが,両国,両国民にとってのみならず,アジア太平洋地域をはじめとする国際社会にとっても利益となるということです。
このような認識から,いかなる状況にあっても,日本政府は,ロシアと幅広い分野で対話を継続して協力関係を深めていくことを重視しています。
最近の例では,9月には岸田外務大臣がロシアを訪問し,ラブロフ外相との間で外相会談を,また,シュヴァロフ第一副首相とともに貿易経済に関する政府間委員会を行いました。また,9月,11月と続けて,安倍総理はプーチン大統領と会談しています。
日本は,今後ともロシアとの対話と協力を通じて,両国関係を着実に幅広い分野で進展させていく考えです。
次に,私と家内にとっては,寂しいことですが,4年7か月に及んだ任期を終えて,まもなく帰国することを皆様にご報告しなければなりません。私の42年に及ぶ外交官生活のうち半分以上においてソ連時代を含めたロシアとの関係に関与してきました。ロシアはいわば第二の故郷と言えるだけに,特別に感慨深いものがあります。皆様の友情とご協力のおかげで公私に亘り充実した楽しい時間を過ごせました。この機会に,家内共々皆様に深く感謝申し上げたいと思います。
後任の上月大使は,今回4回目のモスクワ勤務となるロシアの専門家です。私たちと同様に,上月大使夫妻とも友好協力関係を築いていただけるよう皆様にお願いしたいと思います。
それでは,乾杯に移りたいと思います。
天皇陛下の82歳の誕生日をお祝いするとともに,皆様の益々のご健勝と御多幸を祈念して,乾杯したいと思います。
乾杯!
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