平成25年度 天皇誕生日祝賀レセプション(原田大使挨拶)
ご来賓の皆様,
本日,天皇陛下の誕生日を皆様と共にお祝いできることを大変うれしく思います。天皇陛下は精力的にご公務に取り組んでおられ,お元気で80歳の誕生日を間もなく迎えられます。
本年は、日露関係にとり極めて重要な年でした。4月には10年ぶりに安倍総理はロシアを公式に訪問しました。その後、3回に亘りプーチン大統領と会談し日露関係を様々な分野で発展させていくことについて話し合いました。そして安倍総理訪露の際に両首脳により採択された共同声明に従って、平和条約締結交渉が再開されたほか、政治,安全保障,経済,文化交流等,幅広い分野で両国関係の進展がありました。具体例としては、11月に両国の外務大臣及び防衛大臣による日露「2+2」が史上初めて開催され、テロ・海賊対策、防衛交流、サイバー安全保障を含む様々な分野で安全保障・防衛協力を進めていくことで一致しました。また,経済分野ではエネルギーや自動車産業に留まらず,医療,農業,都市インフラ等,新たな分野での経済協力も進んでいます。11月には,若田飛行士が搭乗するソユーズ宇宙船と国際宇宙ステーション(ISS)のドッキングが成功するなど,宇宙分野での日露協力も進んでいます。
文化交流面については、日露双方とも毎年大規模な文化行事を開催し国民の相互理解の促進に努力しています。最近、我々が力を入れているのは和食文化の普及です。本年4月の安倍総理訪露の際に、最高の日本食を紹介した「Enjoy Washoku」レセプションがこの場所で開催されたことをご記憶の方も多いと思います。その際にご協力いただいた,ロシアに進出している多くの日本企業の皆様に本日も各社が誇る品をご提供いただいています。さらに,本日は,モスクワの日本食レストランの日本人シェフと,モスクワで開催された「日本料理のベスト料理人コンテスト」で優勝したロシア人シェフが皆様の前で寿司を握ってくれますのでお楽しみください。
最後に、日本政府はロシア政府と協力して、本年弾みの付いた日露関係を来年も幅広く一層発展させ,二国間関係にとどまらず、アジア太平洋地域を含む国際場裡での日露パートナーシップを強化していく考えであることを申し添えます。
それでは,天皇陛下の誕生日を皆様とお祝いするとともに,皆様の益々のご健勝とご多幸を祈念して,乾杯したいと思います。 (了)
|