大使の主要スピーチ

 

平成25年度外務大臣表彰授賞式大使挨拶
(平成25年10月1日(火)19時~於:大使公邸)

 

 

 親愛なるシェスタコフ・ロシア連邦国家院議員,チギリ・ドラマ芸術劇場客演責任者,そしてご列席の皆様

 

本日は、2013年日本国外務大臣表彰授賞式にお集まりいただき、誠にありがとうございます。受賞者の皆様に対し、本日お集まりのお客様とともに、外務大臣表彰受賞を心からお祝い申し上げます。

 

今回受賞されたのは、ヴァシーリー・ボリソヴィッチ・シェスタコフ・ロシア連邦国家院議員と、ミハイル・ミハイロヴィッチ・チギリ・ドラマ芸術学院劇場客演責任者です。それぞれの功績につき、ご紹介します。

 

はじめに、シェスタコフさんです。シェスタコフさんは柔道7段を有し,青少年向け柔道クラブ「ヤワラM」代表,国際サンボ連盟会長を務めるなど,ロシア武道・スポーツ界で活躍する重鎮です。2005年からは,山下泰裕全日本柔道連盟副会長が理事長を務める柔道教育ソリダリティと青年交流プログラムを開始し,セミナー開催,代表団の派遣・受入れなど,積極的に日露柔道交流に尽力されてきました。特に,2004年のベスラン学校占拠事件後にベスランの柔道選手が日本に招待されたことへの答礼として,昨年から東日本大震災後の復興を兼ねて日本から少年柔道選手を招待されていることは我々の心に深く刻まれています。また,本年2月には,日本においてプーチン大統領杯サンボ選手権が開催されましたが,これについてもシェスタコフさんより大きなご支援を頂きました。2003年からは国家院議員に就任され,対日友好議連メンバーとして要人の受入れ・会談,日露スポーツ関係議員間の交流にも熱心に取り組むなど,日露関係発展に大きく貢献されています。

 

次にチギリさんです。チギリさんは,1995年に日露共同制作ミュージカル「羽衣」をプロモートしたのを皮切りに,現在まで20年近くにわたり日本の舞台芸術のロシアへの紹介に携わってこられました。同人が関与した事業は20を優に超え,分野も演劇,ダンス,バレエ,オーケストラ公演から,日本舞踊や太鼓、落語などまで多岐にわたっています。最近では,東日本大震災復興に関連した被災地の芸能・芸術の紹介にも尽力して頂いています。また,皆様もよくご存知のバレエ・ダンサーである岩田守弘氏のボリショイ・バレエ団退団記念公演の際にも,舞台芸術家としての経験を生かし,重要な役割を果たしていただきました。本年の「日本の秋」オープニング事業であるチェーホフの「三姉妹」アンドロイド版についても,プロモーターとしてお世話になっています。


チギリさんは,日本の舞台芸術のロシアへの紹介の草分け的な存在であり,幅広い芸術紹介を通じて対日理解を促進し,日露相互理解及び友好親善促進に多大な貢献をされました。

 

シェスタコフさんとチギリさんのこれまでの貢献に感謝と敬意を表し、日露スポーツ・文化交流を通じた相互理解の促進に今後もますますご尽力頂けるようお願いして、ご挨拶と致します。

 

ありがとうございました。 

                                

(了)