広報文化

 

第19回日本国大使杯囲碁大会の開催(概要)

 

平成25年11月6日
在ロシア日本国大使館

 

 

 10月26~27日,在ロシア日本国大使館は「日本の秋2013」フェスティバルの枠組みでロシア囲碁連盟との共催で第19回日本国大使杯囲碁大会を開催しました。

 本大会はロシア国内最大規模の囲碁大会であり、ロシア国内31都市や日本、フランス、ウクライナ、ラトビアなどの海外から子供から大人まで300名以上が訪れました。初心者を含む選手同士の対戦のほか、ロシア・ヨーロッパチャンピオンのアレクサンドル・ディネルシュテイン選手、イリヤ・シクシン選手、ドミトリー・スーリン選手、ナターリヤ・コヴァリョーヴァ選手などの最強選手の対戦も行われました。

 また、日本から特別招待された重野由紀・国際囲碁連盟事務局長によるマスタークラスには連日多くの参加者が集まり、参加者は真剣なまなざしで囲碁に取り組みました。

 

表彰式 原田親仁駐ロシア日本国大使
重野由紀さんのワークショップ 重野由紀さんのワークショップ
会場の様子 会場の様子

閉会式

 

5戦4勝を達成した選手たち

 

ルスラン・ドミトリエフ

(ロシア、モスクワ市)

一般の部 第1位


イリヤ・シクシン

(ロシア、カザン市)

最強選手の対戦 第1位

 

囲碁は僕にとってコミュニケーション手段で、幼いころに関心を持ちました。囲碁は多面性を備えています。カザン市には大人とコミュニケーションをとることができ、碁を打てる良いクラブがありました。当時既に何人か強い選手がいました。 ロシアの大会で1位になったことが2度あり、様々な大会に参加しましたが、今回碁を打ったのは5年ぶりのことで、プロの囲碁の世界に戻ったのも半年前のことです。今回優勝できたことは大きな成果です。いいライバルに出会い、簡単だったとは言えません。

 

   

父親が囲碁の先生で、幼少期から碁を打ち始めました。囲碁ではゲームの時に満足感を得ることができます。何位になったか、囲碁の大会に参加するためどこの国に行ったのか、などはあまり重要ではありません。もちろん囲碁の腕を上げ、良い成果を出したいと思いますが、ゲーム展開が予想できないほど強い相手と対戦することが非常に重要だと思います。残念なことにロシアにはそういったレベルの選手は数多くいません。

 

 

 

アンドレイ・チェブラホフ

(ロシア、モスクワ州コロリョフ市)

一般の部 第2位

 

アレクサンドル・ヴァシュロフ

(ロシア、カザン市)

一般の部 第3位

 

 

小学4年生の時にソ連軍中央会館のチェスクラブに通っており、その近くに囲碁クラブがありました。そこで初めて囲碁の存在を知りましたが、チェスが世界一知的なゲームだと思っていたため、学生の時は囲碁を習う機会を逃してしまいました。大学生の時にチェスの大会で偶然囲碁を打っている光景を目にし、初めて試してみたいと思いました。その後「世界一魅力的なゲーム囲碁」という本を手にし、囲碁のルールを知り、夢中になりました。今回は19回目の参加です。2002年に優勝したこともあり。

 

   

囲碁との初めての出会いは6才でした。当時はチェスをしていたのですが、チェスクラブの上に囲碁教室があり、母親に連れて行かれました。当初は囲碁とチェスをしていましたが、段々と囲碁に夢中になり、時間がある時は囲碁ばかりしていました。普段はモスクワやサンクト・ペテルブルクの大会を中心に参加しており、本大会は2回目です。会場がとても気に入りました。激しい対戦や競争の雰囲気も素晴らしいと思います。

 

 

 

ヴァレーリー・クルシェリニツキー

(ウクライナ、キエフ市)

子供の部 第1位(12歳)

 

ミレーナ・ボクレー

(フランス、パリ市)

一般の部 女性 第1位

 

  5歳の時、母が知的ゲーム教室に連れて行ってくれました。その教室で数種類のゲームを習っていましたが、注力していたのは囲碁でした。とても気に入ったので、真剣に習い始めたのです。囲碁の一番の良さはゲームの特殊性や、既にあるものを活用するのではなく、何か新しいことをしなければいけないという点です。囲碁は人間を成長させ、人と人を近付ける役割を果たします。 今回、知人の招待で初めて参加しました。ウクライナの大会には毎回参加していますし、ヨーロッパ選手権にも既に4回出場しました。大使館での大会はとても素晴らしく、自身のレベル以上の相手と出会えてとても嬉しく思います。ウクライナにはまだこうした大会がなく、とても残念です。    

私はフランス出身で、モスクワ国立大学で日本語を勉強しています。囲碁は兄と共に習い始めました。兄は途中で諦めましたが、私は、囲碁は素晴らしいと思い、続けてきました。現在2段でフランスの囲碁クラブに所属しています。ロシアの選手はとても強く、勝つのは難しいと思っていたので、優勝できるとは思いませんでした。フランスにいた頃は時間がなく、あまり練習できませんでしたが、ロシアでは日本語を勉強していることもあり、囲碁の練習にも励まなければと考えています。