広報文化

 

「日本の秋2012」オープニング
ミュージカル「誓いのコイン」

 

在ロシア日本国大使館広報文化部

 

 9月14日(金)午後7時より、マールィ劇場別館(http://www.maly.ru/address.php )で、愛媛県の坊っちゃん劇場によるミュージカル『誓いのコイン』の公演が行われます。

 

 ロシア人将校と日本人看護婦の切ない愛の物語であるミュージカル『誓いのコイン』は今年の日本の秋のオープニング・イベントとなります。ミュージカルでは、人々の心と心の壁が乗り越えられるのなら、国と国との壁も乗り越えられることがうたわれており、これは「日本の秋」の精神にも通じるものです。このミュージカルの日本における公演に際しては、日本人だけでなく、ベールイロシア連邦駐日大使(当時)を含む日本在住のロシア人からも、温かい感想が寄せられました。

 

 このミュージカルは、2010年に松山城二之丸の井戸跡から発見された100年前のロシアの10ルーブル金貨に、ロシア人男性と日本人女性の名前が刻まれていたことから生まれました。ミュージカル『誓いのコイン』の作者は、この発見の裏にあるであろうロマンチックな物語を思い描きました。明確なことはただ一つ、この金貨が日露戦争の時代のものということです。当時、松山市は延べ6000人とも言われるロシア兵捕虜を受け入れました。捕虜は、政府の方針や地元のおもてなしの心によって厚遇され、市内の自由散策や観劇、芸術工房訪問、温泉入浴や自転車競技大会への参加ができるなど、捕虜というよりむしろ松山市のお客様でした。

 

 松山で生涯を終えた捕虜たちの墓地「ロシア人墓地」は、今でも市民らによる清掃活動が行われ、1994年にはロシアの有志から日露友好の証として、旅順攻防戦に参加して負傷し、松山で亡くなったボイスマン大佐の胸像が製作・寄贈されました。胸像はロシア人墓地に設置され、「日露友好の架け橋」と刻まれています。

 

 坊っちゃん劇場は2006年に開業し、数年で愛媛県のみならず四国全体の誇り、名所となるに至っています。今回のロシア公演は、同劇場にとって初の海外公演であり、日露両国の多くの団体の支援を受けて実現できました。

 

 このミュージカルについてよりお知りになりたい方は以下のウェブサイトでご覧頂けます。

 

  http://www.ru.emb-japan.go.jp/APP/KlyatvaNaMonete_Programm_jp.pdf

 

 

 モスクワでの公演はこの日一度限りとなります。どうぞお見逃しなく。チケットは下記にて購入できます。

 

  • マールィ劇場本館(Театральный проезд, д.1)   7(495)624-4046
  • マールィ劇場別館オルディンカホール(ул.Большая Ордынка д.69)  7(499)237-3181
  • Webでの購入(露語)http://www.maly.ru/ticket.php?spec=japan_2012