大使

大使よりご挨拶

 

 

駐ロシア特命全権大使 原田親仁

 昨年3月11日に我が国東北地方をおそった東日本大震災から,1年がたちました。この節目の機会に,改めて大震災の犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに,我が国にとって困難の多かった日々に貴国及び貴国民から寄せられた多大なる支援に対して,心よりの謝意を表します。
 貴国からは,震災後,資金面での援助をいただくとともに,昨年5月にはチャリティーイベントを実施していただく等,物資面・精神面双方から支援をいただきました。また,私が昨年11月にサルグシャン・アルメニア共和国大統領に信任状を奉呈した際には,サルグシャン大統領から日本国民に対するお見舞いと激励の言葉をいただきました。
 こうした貴国をはじめとする世界各国からの温かいご支援を受け,日本は復興と再生に向けて力強く歩み始めました。被災地のインフラや経済は確実に立ち直りつつあり,首都圏を含むそれ以外の地域では震災前の日常が戻っています。日本におけるビジネス,留学,観光を行う上での心配はなくなっていることをこの機会に改めて強調したいと思います。桜の美しい季節を間もなく迎える日本を是非訪れてみて下さい。
 我が国は,東日本大震災という多大な苦難を経験しましたが,同時にそれは日本人,日本社会のしなやかな力強さ(resilience)と国際社会との「絆」の重要性を改めて認識する機会ともなりました。
 こうした「絆」を大切にするとともに,日アルメニア外交関係樹立20周年に当たる2012年という機会を利用し,様々な記念行事を通じた両国国民の相互理解の増進に努めていきます。また,経済協力等も通じ,両国関係のさらなる発展のため,我々は今後とも努力していく所存です。

 

駐アルメニア共和国日本国特命全権大使
原田親仁