安全情報

                    
 

在留邦人及び邦人旅行者の皆様へ

平成22年12月13日
在ロシア日本国大使館領事部
領事部

 

安全上のお知らせ(外国人襲撃事件の多発に伴う注意喚起)

     

  1. 当地報道によれば,11日(土),12日(日)の両日,モスクワ市内において少なくとも3名の中央アジア諸国(キルギス,ウズベキスタン,アゼルバイジャン)出身者がロシア人の若者集団(目撃者によれば,サッカーチーム「スパルタク」のロゴ入りグッズを所持していた)に襲われ死傷するという事件が立て続けに発生しました。
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  3. 今回の事件は,6日(月)モスクワ市内において,「スパルタク」のロシア人サポーターがカバルダ・バルカル共和国(南部コーカサス地方)出身者との乱闘において射殺されたことに対する報復とも考えられ,11日(土)にはクレムリン横のマネージ広場において,殺害された同ロシア人サポーターを追悼する多数の若者が無許可集会を開き,治安部隊と衝突する事件も発生しており,コーカサス地方や中央アジア諸国出身者と外見上似ている日本人が襲撃の標的となる可能性も否定できません。また,外国人排斥主義者による襲撃事件に関しては既に注意喚起しているとおりですが,民族主義的なスローガンを掲げる諸団体の活動がこの機会に活発化する恐れもあることから,特に注意が必要です。
       暴行を始めとする様々な被害に遭わないようにするためには,平素から十分な警戒が必要ですが,当面の間は「自分の身の安全は自分で守る」との心構えの下,下記の諸点を参考に慎重に行動されることを改めてお勧めします。

 


  1. 報道等を通じ一般的にリスクが高いとされている日・時間帯には,不要・不急の外出はできる限り避けるように心掛ける。(「15日(水)にキエフ駅の駅前広場で集会を行う」という未確認情報がある旨の報道があります)。
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  3. 外出する場合には,特に次の点に留意する。

    (1)夜間,早朝等の外出はできる限り避けるとともに,外出の際は複数人で行動する。

    (2)目立つ服装は避け,外出先での派手な行動は慎む。 注)特に,民族の特性を象徴(黒人文化、ラップ系ファッション等を含む)するような服装,特定のサッカーチームのレプリカユニホーム等の着用については,状況によってはスキンヘッド・グループ、フーリガンの注意を惹く場合があります。

    (3)外出に際しては携帯電話を携行するなど,連絡手段を確保するとともに,家族や知人に外出先等を事前に知らせておく。
    (4)サッカーチームのサポーター等の若者集団には近づかない。特に,民族主義団体の集会現場やその周辺には絶対近づかない。
    (5)一般的に危険性が高いとされている次の場所への立ち寄りの際には,時期や時間帯を十分に考慮する。
    (ア)人通りの少ない場所,裏道,たまり場となるおそれのある広場,公園等。
    (イ)旧アルバート通り,レーニン図書館,マネージ広場周辺など,若者グループ出没の可能性が高いとされている場所。
    (ウ)プーシキン広場など,過去,スキンヘッド・グループの集会が開催され,今後も自然発生的にこれら集団が参集する可能性が高い場所。
    (エ)駅(地下鉄を含む)構内及び同周辺,電車,路面電車,スタジアム,ロックやラップのコンサート会場周辺,多くの外国人留学生が居住する大学生寮。
    (オ)若者や多国籍(特にアジア、アフリカ系)の人が集まる飲食店,カフェバー,ディスコ,アジア系・コーカサス系の市場等。     


 

以上