FIFAワールドカップ2018(安全対策連絡協議会の実施)
平成30年6月19日
6月7日、当館において安全対策連絡協議会を開催しましたところ、概要次のとおりでしたのでお知らせします。(当館以外の出席団体:ジャパンクラブ、日本航空、HIS,日本人学校、JETRO、日本センター、JBIC、ロシアNIS貿易会)
1.大使館からの説明
(1)目的等
今回の安全対策連絡協議会は6月14日から7月15日まで開催されるサッカーワールドカップに特化して議論を行いたい。大きなスポーツイベントであるので、本邦からは日本サッカー協会の名誉総裁である高円宮妃殿下が皇族としては102年ぶりに当国を訪問する。また、鈴木スポーツ庁長官の訪問が予定されている。
(2)W杯開催時の大使館の体制について
W杯観戦に来る邦人サポーターの実数をつかむのは難しいが、今回導入されているファンIDを管理する露当局によれば日本国籍者の登録数を9,000人と見込んでいる。その多くは日本代表の試合を観戦すると思われるので、試合地であるサランスク、エカテリンブルグ、ヴォルゴグラードにおいて、試合日の前日午後から試合日翌日午後まで臨時事務所を開設する。臨時事務所においては、旅券の紛失・盗難者に対しては「帰国のための渡航書」の発行と出国査証の取得支援を行う。また、急病人や負傷者等の支援も行う。
臨時事務所の邦人保護要員としてロシア人職員も含めて5名を配置するが、大規模事件事故が起きた場合には全館体制で対応する。大規模事件事故はテロ事案だけでなく、例えば邦人サポーターのチャーターバスの事故なども想定している。
臨時事務所への連絡は開設期間中には常時可能。また、臨時事務所に連絡が取れないときは大使館代表電話に連絡いただければ、閉館時でも音声案内に従って1を押すと、日本語対応可能なオペレーターに繋がるようにしている。
(3) 邦人サポーターへの情報提供
邦人サポーター向けに当館ホームページにW杯特設サイトを開設し、上記臨時事務所の開設と連絡先、ファンIDの取得の必要性、一定以上の大きさの旗等の持ち込み規制、露国内法に基づく「滞在登録」の励行、「たびレジ」の利用呼びかけなどを行っている。掲載する情報は日々更新していくことにしている。また特設サイトは日本サッカー協会のサイトや外務省海外安全ホームページとリンクを張っている。また、本邦においては外務省が様々な広報を行っており、たとえば日本サッカー協会の協力を得て、日本代表チームの選手発表などの機会を利用して、当館特設サイトや臨時事務所の広報を行っている。
ただ、過去の経験から上記の広報だけでは必ずしも全てのサポーターに行きわたらないため、当館では臨時事務所の案内を印刷したリーフレットの配布も必要と考えているが、その配布の場所や方法について中々難しい面があり、皆様のご知見やご協力をいただけると幸い。
「たびレジ」に登録いただければ当館で邦人サポーターが滞在していることが把握でき、何か事件事故が発生した場合でも在留邦人の皆様と同様に安否確認や注意を呼びかけるメールを送ることが可能となる。W杯観戦に来られる方が周囲におられる方は登録を勧めていただきたい。
(4)テロ情勢
基本的にこれまでと変わりはなく、具体的な脅威があるわけではないが、ISIL関連組織がネット上において有名サッカー選手の画像等を使ってW杯へのテロを呼びかけている。ロシア語が使われているものもあり、これはロシア国内にいる潜在的支持者を扇動することと、一般人に動揺を与える効果を狙っていると見られている。露当局は入国管理を厳重に行っているが、ロシア国内の者が過激なイスラム思想に感化され、ローンウルフ(一匹狼)としてテロを敢行する恐れはある。
試合会場等の規制は相当に厳しくなるが、ロシア国内のいずれかでテロを起こすことで十分な影響を及ぼすことができる。たとえばショッピングモールやイベント会場、地下鉄等においてもテロが行われる可能性があるので注意を払う必要がある。テロに遭遇した際には逃げることが重要であり、先んじて情報を入手する意味でも「たびレジ」の登録等が有効であることから、周知徹底にご協力をお願いしたい。
(5)モスクワの防犯情報
ユーチューブに投稿された動画を二つご紹介する。一つは地下鉄車内で携帯電話を使っている乗客が、3人に囲まれて電話を取り上げられて、電車から追い出された事例。もう一つは車線変更の際のトラブルから暴行を受けた事例である。いずれもモスクワではよく発生しているが、どのような状況で起こるのか動画で見るとよく理解できるので、ご紹介させていただいた。
携帯電話の被害例
2.意見交換等
邦人サポーターの動向と安全対策の呼びかけについて意見交換を行った。邦人サポーターは日本戦を中心に観戦するが、その多くは複数の試合を観戦するために第2戦のエカテリンブルグ戦の比率が高くなっていること、メディア関係者など全ての試合地を訪問する邦人もいることが判明した。大使館より周囲の方が邦人サポーターとして訪露する場合には、大使館の特設サイトの閲覧と「たびレジ」の登録を各人が行うよう依頼した。
また、上記特設サイトや、そのサイトに掲載している臨時事務所のリーフレットの配布について、可能な限り邦人に配布したいとして参加者の関係するサイトへの掲載や、周囲への配布について協力を依頼した。
以上
1.大使館からの説明
(1)目的等
今回の安全対策連絡協議会は6月14日から7月15日まで開催されるサッカーワールドカップに特化して議論を行いたい。大きなスポーツイベントであるので、本邦からは日本サッカー協会の名誉総裁である高円宮妃殿下が皇族としては102年ぶりに当国を訪問する。また、鈴木スポーツ庁長官の訪問が予定されている。
(2)W杯開催時の大使館の体制について
W杯観戦に来る邦人サポーターの実数をつかむのは難しいが、今回導入されているファンIDを管理する露当局によれば日本国籍者の登録数を9,000人と見込んでいる。その多くは日本代表の試合を観戦すると思われるので、試合地であるサランスク、エカテリンブルグ、ヴォルゴグラードにおいて、試合日の前日午後から試合日翌日午後まで臨時事務所を開設する。臨時事務所においては、旅券の紛失・盗難者に対しては「帰国のための渡航書」の発行と出国査証の取得支援を行う。また、急病人や負傷者等の支援も行う。
臨時事務所の邦人保護要員としてロシア人職員も含めて5名を配置するが、大規模事件事故が起きた場合には全館体制で対応する。大規模事件事故はテロ事案だけでなく、例えば邦人サポーターのチャーターバスの事故なども想定している。
臨時事務所への連絡は開設期間中には常時可能。また、臨時事務所に連絡が取れないときは大使館代表電話に連絡いただければ、閉館時でも音声案内に従って1を押すと、日本語対応可能なオペレーターに繋がるようにしている。
(3) 邦人サポーターへの情報提供
邦人サポーター向けに当館ホームページにW杯特設サイトを開設し、上記臨時事務所の開設と連絡先、ファンIDの取得の必要性、一定以上の大きさの旗等の持ち込み規制、露国内法に基づく「滞在登録」の励行、「たびレジ」の利用呼びかけなどを行っている。掲載する情報は日々更新していくことにしている。また特設サイトは日本サッカー協会のサイトや外務省海外安全ホームページとリンクを張っている。また、本邦においては外務省が様々な広報を行っており、たとえば日本サッカー協会の協力を得て、日本代表チームの選手発表などの機会を利用して、当館特設サイトや臨時事務所の広報を行っている。
ただ、過去の経験から上記の広報だけでは必ずしも全てのサポーターに行きわたらないため、当館では臨時事務所の案内を印刷したリーフレットの配布も必要と考えているが、その配布の場所や方法について中々難しい面があり、皆様のご知見やご協力をいただけると幸い。
「たびレジ」に登録いただければ当館で邦人サポーターが滞在していることが把握でき、何か事件事故が発生した場合でも在留邦人の皆様と同様に安否確認や注意を呼びかけるメールを送ることが可能となる。W杯観戦に来られる方が周囲におられる方は登録を勧めていただきたい。
(4)テロ情勢
基本的にこれまでと変わりはなく、具体的な脅威があるわけではないが、ISIL関連組織がネット上において有名サッカー選手の画像等を使ってW杯へのテロを呼びかけている。ロシア語が使われているものもあり、これはロシア国内にいる潜在的支持者を扇動することと、一般人に動揺を与える効果を狙っていると見られている。露当局は入国管理を厳重に行っているが、ロシア国内の者が過激なイスラム思想に感化され、ローンウルフ(一匹狼)としてテロを敢行する恐れはある。
試合会場等の規制は相当に厳しくなるが、ロシア国内のいずれかでテロを起こすことで十分な影響を及ぼすことができる。たとえばショッピングモールやイベント会場、地下鉄等においてもテロが行われる可能性があるので注意を払う必要がある。テロに遭遇した際には逃げることが重要であり、先んじて情報を入手する意味でも「たびレジ」の登録等が有効であることから、周知徹底にご協力をお願いしたい。
(5)モスクワの防犯情報
ユーチューブに投稿された動画を二つご紹介する。一つは地下鉄車内で携帯電話を使っている乗客が、3人に囲まれて電話を取り上げられて、電車から追い出された事例。もう一つは車線変更の際のトラブルから暴行を受けた事例である。いずれもモスクワではよく発生しているが、どのような状況で起こるのか動画で見るとよく理解できるので、ご紹介させていただいた。
携帯電話の被害例
2.意見交換等
邦人サポーターの動向と安全対策の呼びかけについて意見交換を行った。邦人サポーターは日本戦を中心に観戦するが、その多くは複数の試合を観戦するために第2戦のエカテリンブルグ戦の比率が高くなっていること、メディア関係者など全ての試合地を訪問する邦人もいることが判明した。大使館より周囲の方が邦人サポーターとして訪露する場合には、大使館の特設サイトの閲覧と「たびレジ」の登録を各人が行うよう依頼した。
また、上記特設サイトや、そのサイトに掲載している臨時事務所のリーフレットの配布について、可能な限り邦人に配布したいとして参加者の関係するサイトへの掲載や、周囲への配布について協力を依頼した。
以上