2019モスクワ安全対策情報(10月)
令和元年10月24日
令和元年第2四半期(7月~9月)の海外安全情報は以下のとおり。なお,情報は当館ウェブサイトにて配信済み。
1 治安・社会情勢
(1)一般的治安情勢
ロシア内務省の発表によれば,2019年1月~9月のロシア連邦内の犯罪登録件数は全体で前年同期比2.1%増加となっている。
同時期においてロシア国内で認知された「テロ行為」は33件(+22.2%)であるほか,テロに準じた犯罪を含む「テロの性格を有する犯罪」は1382件(+3.1%),「過激主義による犯罪」は454件(-61.0%)となっている。
※括弧内は前年同時期比
(2)政治的安定度
7月から8月にかけてモスクワ市議会選挙(9月8日投票日)での反体制派候補者の扱いに抗議するデモ集会が定期的に行われた。また,選挙後の9月29日には一連の抗議デモにおいて拘束・逮捕された活動からの釈放や公正な扱いを求めるデモ集会が行われた。
(3)反政府勢力の動き
かつて多数のテロ活動を行っていた反政府武装勢力「コーカサス首長国」は指導者がロシア治安当局に相次いで殺害され,その活動は減退していると見られている。
一方で,ISILに忠誠を誓った反政府武装勢力,シリアやイラクで戦闘に参加し帰還した者,ISILに影響された者によるテロの脅威は高まっている。
(4)対日感情
ロシア国民の対日感情は一般的には良好であるが,北方領土問題などで民族主義者や各種団体が当館に対する抗議を実施しており,今後,同様の抗議活動が当館や日本関連団体・企業等に対して行われる懸念もあり,警戒が必要である。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ロシア連邦内で発生している犯罪の傾向は以下の通り
ア 全犯罪の登録件数約1,521,700件のうち93.1%が摘発された。
イ 登録された犯罪のうち約半数が窃盗,詐欺,強盗となっている。
ウ 侵入窃盗は昨年同時期に比べ11.5%減少した。
(2)被害例は次のとおり
【邦人一般犯罪被害】
●SNSを通じて知り合ったロシア人女性が,日本に渡航するために必要として,本邦在住の日本人に金銭を要求し,送金後は連絡がとれなくなる等の詐欺が頻発している。
●9月12日,邦人女性2名がメトロポール前に停車しているタクシーに乗車したところ,10分間の乗車で5,500ルーブルの高額な請求をされた。
●9月18日,短期留学生が地下鉄内にてスリ被害に遭い,旅券,クレジットカード2枚及び現金在中のポーチが盗まれた。
【外国人一般犯罪被害】
●7月2日,カバルダ・バルカル共和国でロシア連邦保安庁と内務省は、公共の場所でのテロを計画していたとして、3人の容疑者を拘束した。容疑者らは、某国際テロ組織の構成員であり、テロの実行のためTNT火薬1.7キログラム相当の手製爆発物を製造していた。
●7月2日,モスクワ州ラメンスコエ地区で36歳の前科持ちの男が、緊急車両を窃取した疑いで警察に拘束された。この事件に伴う被害額は50万ルーブルにのぼり、また、同車両は解体された状態で発見された。
●7月5日,モスクワ市において58歳のアルメニア出身のタクシー運転手が、乗客に水を提供し、後に乗客が気分が悪くなったことに乗じ、銀行のカードを奪い、さらに同カードを不正に使用して16000ルーブルを引き出した。
●7月9日,モスクワ市東部に所在するカフェにおいて,50万ルーブルで未成年の少女(2003年生)の営利目的の人身取引を行った。
被疑者の男性は,人身取引のため,SNSを通じて知り合った少女をロシアの他の地域からモスクワ市に連れてきていた。
●7月11日,モスクワ市プロフソユーズナヤ通りにおいて2人組の男が、商店で従業員に刃物を突きつけ、計600ルーブル相当のコーヒー缶2本を強奪したうえ,逃走した。
●7月15日,ロストフ州ロジオノヴォ・ネスヴェタイスキー地区で、治安機関の職員らがテロリストが乗車した車両を停車させたところ、容疑者はマシンガンで発砲してきたことから、応戦射撃を行ったところ、車内の爆発物が爆発し、容疑者は死亡した。引き続き行われた捜査活動により、ロストフ・ナ・ドヌ市で2人のテロリストを拘束した。
●7月22日,モスクワ市内で1994年生まれの無職の2人組の男が,交通違反を携帯電話のカメラで撮影されたことに逆上し,撮影した1984年生まれの男性に暴行を加えた上,車に連れ込み監禁した。
●7月23日深夜,アーティストの33歳の女性がモスクワ市中心部の「ヌール・バー」でヨルダン出身のダリルという男に自宅まで送るよう頼んだところ、その男は彼女をスモレンスカヤ通りに所在するホテル「ザロトエ・カリツォ」に連れていき、強制的に性交した。
●7月25日,モスクワ市レスナヤ通りにおいて,1981年生まれの男性容疑者が,アパート敷地内の中庭で,被害者をナイフで刺殺した。警察は,容疑者を殺人の疑いで拘束した。
●7月25日,モスクワ市ヤセネヴォ地区にて35歳の男性が、タクシーに乗って自宅直近まで帰ってきた際、運賃清算の際に十分な現金を所持していないことに気づき、運転手に対し、アパートの自室まで同行して清算するよう依頼したところ、自室まで同行した運転手が、被害者から現金610ルーブルを脅し取った。
●7月27日,モスクワ市東区チェルキソフスカヤ通りでアパートの1室に2人組の不審者が押し入り,1988年生まれの無職の女性と1997年生まれの男性に拳銃のようなものをつきつけ,55,000ルーブルの現金と女性の携帯電話を強奪した後,逃走した。
●8月5日,モスクワ市トロイツキー及び新モスクワ行政区で1996年生まれのレニングラード州ペルヴォイマスコエ出身の男性が乗り合いタクシーに乗り込んだところ,既に乗客と運転手が乗っていた。その後,運転手らがナイフのようなもので男性を脅し,モバイルアプリケーションの指定したアカウントに427,000ルーブルを送金させた。運転手ら犯人はその後,同男性を車両から突き落とし逃走した。
●8月7日,モスクワ市ドミトロフ地区にて仕事を終え、ドミトリエフスカヤ駅から帰宅途中の20歳の女性が強制性交の被害に遭った。警察は同日、地元に住む47歳の男を拘束した。
●8月9日,モスクワ市北東区ペチョルスカヤ通りの集合住宅のエレベーターで,不審者が1950年生まれの女性に刃物のようなものを突きつけ,金製のイヤリングを強奪し,逃走した。
●8月9日12時頃,モスクワ市中央区ハヂンスキー大通りの事務所に黒いマスクを着け、拳銃ようのもので武装した2人組の不審者が押し入り、従業員の頭部に軽傷を負わせたうえ、縛り上げ、700万ルーブルを強奪して逃走した。
●8月11日,モスクワ市ツベルスコイ大通りで開催されていた自動車展示会に赴いていた23歳のタイ人旅行者の女性が、16,000円の邦貨、50ドル及び5,000ルーブルの現金が入ったカバンを自身の自動車に置いたまま大通りを散策していたところ、車上ねらいの被害に遭い、同カバンを盗まれた。
●8月12日,ロシア連邦保安庁は,イングーシ共和国において,テロを計画している容疑者の潜伏に関する情報を入手し,潜伏先付近の規制を行った上で,対テロ作戦を実施した。
投降の呼びかけに対し,容疑者は,治安機関の職員に向けて発砲してきたことから,治安機関の部隊の応戦射撃により殺害された。現場からは,手製爆発物,手りゅう弾,自動小銃及び弾薬が発見された。
●8月23日,モスクワ市ソフィア・コヴァルフスカヤ通りにて男性が口論の末、刃物で女性を刺傷させた。
●8月25日,モスクワ市中心部にて男性が,大声を出して話していた若者のグループを注意したところ,口論となり,若者のグループのうちの一人が拳銃を取り出し,被害者に向けて2度発砲し,肩と胸に命中した。救急治療の結果,被害者の命に別状はなかった。
●8月29日,モスクワ市ホロシェフスコエ大通りの自宅で1989年生まれの男性が,知り合いで同い年の男性と口論となった際,ナイフを使って同人の左太ももと左膝を刺傷し,死に至らしめた。
●9月2日,モスクワ市ノーヴァヤ・ヴァシロフカヤ通りで1991年生まれの男性が,5人組の男に囲まれ,運転していたフォルクスワーゲン・ポロの窓ガラスをハンマーのようなもので割られ,25万ドルが入った鞄を強奪された。男らは,日産・セフィーロに乗り込みそのまま逃走した。
●9月3日,警察はモスクワ郊外に居住する22歳の男を強盗の容疑で拘束した。男の自宅からは,目出し帽や医療用マスクが押収された。男には,18歳の男性の顔面に催涙スプレーを吹き付け,30万ルーブル相当のスニーカーが入った袋を強奪した容疑がかけられている。
●9月5日,モスクワ市内において,ロシア内務省は国家親衛軍庁と共同で,連続空き巣犯の3人の男性を拘束した。被疑者らの住居を捜索したところ,盗まれた宝石,時計,毛皮のコート等が発見された。すでに13件の空き巣事件について容疑が固まっている。
●9月9日,ロシア連邦保安庁は、ダゲスタン共和国にて、シリアの「イスラム国」の構成員に資金援助をしていた疑いで3人の男性を拘束した。
●9月16日,モスクワ市郊外ジャヴォロンキ村で、4人の覆面の男がナイフで被害者を脅して、同人を車のトランクに押し込み逃走し、身代金50万ルーブルを要求した。
翌週、モスクワ市内で警察官によって車両が発見され、26歳から37歳の男4人が拘束され、人質となっていた男性は解放された。
●9月16日,モスクワ市ユジノエ・ブトヴォ地区で被疑者の男性は,被害者の男性と口論となった際,刃物で同人の腹部を突き刺して,けがを負わせた。
●9月19日,モスクワ市ポドリスカヤ通りのアパートの一室で、顔及び体に擦過傷がある男性の死体が発見された。警察は本件につき、男性1人を拘束した。被疑者は、口論となった際、被害者に殴る蹴るの暴行を加え死に至らしめた。
●9月28日,モスクワ市パルコヴァヤ通りのナイトクラブで、男性1人が、口論となった男性2人に何らかの武器で傷害を負わせ、自動車で逃走した。
3 誘拐・脅迫事件発生状況
(1)邦人被害なし
(2)その他
特になし
4 日本企業の安全に関わる諸問題
(1)日本企業に対するものではないが,当館に対して領土問題に関する抗議活動が行われることがある。領土問題については,日系企業や団体,在留邦人,邦人旅行者であっても言動等に注意が必要である。
(2)ロシアの外国人管理には厳しい面があり,交通違反等であっても複数回違反した場合には入国禁止処分にできる規定もあるので,法令違反には注意が必要である。また,不法滞在の処罰も厳格化しており,うっかり気づかず数日間査証が切れていたり,滞在登録を忘れていたりする場合にも,違法行為として裁判となる可能性があるので,日頃から注意しておく必要がある。また,最近,夜間に地下鉄駅,主要幹線道路等で警察から旅券の提示を求められる場合があり,所持していないと警察署に連行されるため,旅券の携行を推奨する。
1 治安・社会情勢
(1)一般的治安情勢
ロシア内務省の発表によれば,2019年1月~9月のロシア連邦内の犯罪登録件数は全体で前年同期比2.1%増加となっている。
同時期においてロシア国内で認知された「テロ行為」は33件(+22.2%)であるほか,テロに準じた犯罪を含む「テロの性格を有する犯罪」は1382件(+3.1%),「過激主義による犯罪」は454件(-61.0%)となっている。
※括弧内は前年同時期比
(2)政治的安定度
7月から8月にかけてモスクワ市議会選挙(9月8日投票日)での反体制派候補者の扱いに抗議するデモ集会が定期的に行われた。また,選挙後の9月29日には一連の抗議デモにおいて拘束・逮捕された活動からの釈放や公正な扱いを求めるデモ集会が行われた。
(3)反政府勢力の動き
かつて多数のテロ活動を行っていた反政府武装勢力「コーカサス首長国」は指導者がロシア治安当局に相次いで殺害され,その活動は減退していると見られている。
一方で,ISILに忠誠を誓った反政府武装勢力,シリアやイラクで戦闘に参加し帰還した者,ISILに影響された者によるテロの脅威は高まっている。
(4)対日感情
ロシア国民の対日感情は一般的には良好であるが,北方領土問題などで民族主義者や各種団体が当館に対する抗議を実施しており,今後,同様の抗議活動が当館や日本関連団体・企業等に対して行われる懸念もあり,警戒が必要である。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)ロシア連邦内で発生している犯罪の傾向は以下の通り
ア 全犯罪の登録件数約1,521,700件のうち93.1%が摘発された。
イ 登録された犯罪のうち約半数が窃盗,詐欺,強盗となっている。
ウ 侵入窃盗は昨年同時期に比べ11.5%減少した。
(2)被害例は次のとおり
【邦人一般犯罪被害】
●SNSを通じて知り合ったロシア人女性が,日本に渡航するために必要として,本邦在住の日本人に金銭を要求し,送金後は連絡がとれなくなる等の詐欺が頻発している。
●9月12日,邦人女性2名がメトロポール前に停車しているタクシーに乗車したところ,10分間の乗車で5,500ルーブルの高額な請求をされた。
●9月18日,短期留学生が地下鉄内にてスリ被害に遭い,旅券,クレジットカード2枚及び現金在中のポーチが盗まれた。
【外国人一般犯罪被害】
●7月2日,カバルダ・バルカル共和国でロシア連邦保安庁と内務省は、公共の場所でのテロを計画していたとして、3人の容疑者を拘束した。容疑者らは、某国際テロ組織の構成員であり、テロの実行のためTNT火薬1.7キログラム相当の手製爆発物を製造していた。
●7月2日,モスクワ州ラメンスコエ地区で36歳の前科持ちの男が、緊急車両を窃取した疑いで警察に拘束された。この事件に伴う被害額は50万ルーブルにのぼり、また、同車両は解体された状態で発見された。
●7月5日,モスクワ市において58歳のアルメニア出身のタクシー運転手が、乗客に水を提供し、後に乗客が気分が悪くなったことに乗じ、銀行のカードを奪い、さらに同カードを不正に使用して16000ルーブルを引き出した。
●7月9日,モスクワ市東部に所在するカフェにおいて,50万ルーブルで未成年の少女(2003年生)の営利目的の人身取引を行った。
被疑者の男性は,人身取引のため,SNSを通じて知り合った少女をロシアの他の地域からモスクワ市に連れてきていた。
●7月11日,モスクワ市プロフソユーズナヤ通りにおいて2人組の男が、商店で従業員に刃物を突きつけ、計600ルーブル相当のコーヒー缶2本を強奪したうえ,逃走した。
●7月15日,ロストフ州ロジオノヴォ・ネスヴェタイスキー地区で、治安機関の職員らがテロリストが乗車した車両を停車させたところ、容疑者はマシンガンで発砲してきたことから、応戦射撃を行ったところ、車内の爆発物が爆発し、容疑者は死亡した。引き続き行われた捜査活動により、ロストフ・ナ・ドヌ市で2人のテロリストを拘束した。
●7月22日,モスクワ市内で1994年生まれの無職の2人組の男が,交通違反を携帯電話のカメラで撮影されたことに逆上し,撮影した1984年生まれの男性に暴行を加えた上,車に連れ込み監禁した。
●7月23日深夜,アーティストの33歳の女性がモスクワ市中心部の「ヌール・バー」でヨルダン出身のダリルという男に自宅まで送るよう頼んだところ、その男は彼女をスモレンスカヤ通りに所在するホテル「ザロトエ・カリツォ」に連れていき、強制的に性交した。
●7月25日,モスクワ市レスナヤ通りにおいて,1981年生まれの男性容疑者が,アパート敷地内の中庭で,被害者をナイフで刺殺した。警察は,容疑者を殺人の疑いで拘束した。
●7月25日,モスクワ市ヤセネヴォ地区にて35歳の男性が、タクシーに乗って自宅直近まで帰ってきた際、運賃清算の際に十分な現金を所持していないことに気づき、運転手に対し、アパートの自室まで同行して清算するよう依頼したところ、自室まで同行した運転手が、被害者から現金610ルーブルを脅し取った。
●7月27日,モスクワ市東区チェルキソフスカヤ通りでアパートの1室に2人組の不審者が押し入り,1988年生まれの無職の女性と1997年生まれの男性に拳銃のようなものをつきつけ,55,000ルーブルの現金と女性の携帯電話を強奪した後,逃走した。
●8月5日,モスクワ市トロイツキー及び新モスクワ行政区で1996年生まれのレニングラード州ペルヴォイマスコエ出身の男性が乗り合いタクシーに乗り込んだところ,既に乗客と運転手が乗っていた。その後,運転手らがナイフのようなもので男性を脅し,モバイルアプリケーションの指定したアカウントに427,000ルーブルを送金させた。運転手ら犯人はその後,同男性を車両から突き落とし逃走した。
●8月7日,モスクワ市ドミトロフ地区にて仕事を終え、ドミトリエフスカヤ駅から帰宅途中の20歳の女性が強制性交の被害に遭った。警察は同日、地元に住む47歳の男を拘束した。
●8月9日,モスクワ市北東区ペチョルスカヤ通りの集合住宅のエレベーターで,不審者が1950年生まれの女性に刃物のようなものを突きつけ,金製のイヤリングを強奪し,逃走した。
●8月9日12時頃,モスクワ市中央区ハヂンスキー大通りの事務所に黒いマスクを着け、拳銃ようのもので武装した2人組の不審者が押し入り、従業員の頭部に軽傷を負わせたうえ、縛り上げ、700万ルーブルを強奪して逃走した。
●8月11日,モスクワ市ツベルスコイ大通りで開催されていた自動車展示会に赴いていた23歳のタイ人旅行者の女性が、16,000円の邦貨、50ドル及び5,000ルーブルの現金が入ったカバンを自身の自動車に置いたまま大通りを散策していたところ、車上ねらいの被害に遭い、同カバンを盗まれた。
●8月12日,ロシア連邦保安庁は,イングーシ共和国において,テロを計画している容疑者の潜伏に関する情報を入手し,潜伏先付近の規制を行った上で,対テロ作戦を実施した。
投降の呼びかけに対し,容疑者は,治安機関の職員に向けて発砲してきたことから,治安機関の部隊の応戦射撃により殺害された。現場からは,手製爆発物,手りゅう弾,自動小銃及び弾薬が発見された。
●8月23日,モスクワ市ソフィア・コヴァルフスカヤ通りにて男性が口論の末、刃物で女性を刺傷させた。
●8月25日,モスクワ市中心部にて男性が,大声を出して話していた若者のグループを注意したところ,口論となり,若者のグループのうちの一人が拳銃を取り出し,被害者に向けて2度発砲し,肩と胸に命中した。救急治療の結果,被害者の命に別状はなかった。
●8月29日,モスクワ市ホロシェフスコエ大通りの自宅で1989年生まれの男性が,知り合いで同い年の男性と口論となった際,ナイフを使って同人の左太ももと左膝を刺傷し,死に至らしめた。
●9月2日,モスクワ市ノーヴァヤ・ヴァシロフカヤ通りで1991年生まれの男性が,5人組の男に囲まれ,運転していたフォルクスワーゲン・ポロの窓ガラスをハンマーのようなもので割られ,25万ドルが入った鞄を強奪された。男らは,日産・セフィーロに乗り込みそのまま逃走した。
●9月3日,警察はモスクワ郊外に居住する22歳の男を強盗の容疑で拘束した。男の自宅からは,目出し帽や医療用マスクが押収された。男には,18歳の男性の顔面に催涙スプレーを吹き付け,30万ルーブル相当のスニーカーが入った袋を強奪した容疑がかけられている。
●9月5日,モスクワ市内において,ロシア内務省は国家親衛軍庁と共同で,連続空き巣犯の3人の男性を拘束した。被疑者らの住居を捜索したところ,盗まれた宝石,時計,毛皮のコート等が発見された。すでに13件の空き巣事件について容疑が固まっている。
●9月9日,ロシア連邦保安庁は、ダゲスタン共和国にて、シリアの「イスラム国」の構成員に資金援助をしていた疑いで3人の男性を拘束した。
●9月16日,モスクワ市郊外ジャヴォロンキ村で、4人の覆面の男がナイフで被害者を脅して、同人を車のトランクに押し込み逃走し、身代金50万ルーブルを要求した。
翌週、モスクワ市内で警察官によって車両が発見され、26歳から37歳の男4人が拘束され、人質となっていた男性は解放された。
●9月16日,モスクワ市ユジノエ・ブトヴォ地区で被疑者の男性は,被害者の男性と口論となった際,刃物で同人の腹部を突き刺して,けがを負わせた。
●9月19日,モスクワ市ポドリスカヤ通りのアパートの一室で、顔及び体に擦過傷がある男性の死体が発見された。警察は本件につき、男性1人を拘束した。被疑者は、口論となった際、被害者に殴る蹴るの暴行を加え死に至らしめた。
●9月28日,モスクワ市パルコヴァヤ通りのナイトクラブで、男性1人が、口論となった男性2人に何らかの武器で傷害を負わせ、自動車で逃走した。
3 誘拐・脅迫事件発生状況
(1)邦人被害なし
(2)その他
特になし
4 日本企業の安全に関わる諸問題
(1)日本企業に対するものではないが,当館に対して領土問題に関する抗議活動が行われることがある。領土問題については,日系企業や団体,在留邦人,邦人旅行者であっても言動等に注意が必要である。
(2)ロシアの外国人管理には厳しい面があり,交通違反等であっても複数回違反した場合には入国禁止処分にできる規定もあるので,法令違反には注意が必要である。また,不法滞在の処罰も厳格化しており,うっかり気づかず数日間査証が切れていたり,滞在登録を忘れていたりする場合にも,違法行為として裁判となる可能性があるので,日頃から注意しておく必要がある。また,最近,夜間に地下鉄駅,主要幹線道路等で警察から旅券の提示を求められる場合があり,所持していないと警察署に連行されるため,旅券の携行を推奨する。