第20回地方対日友好団体会議レセプション における上月大使御挨拶
露日協会各支部代表の皆様,地方政府関係者の皆様
ご列席の皆様,
本日は第20回目となる地方対日友好団体代表者会議にお越し頂きありがとうございます。皆さんにお目にかかり、各地方での様子を直接聞くことができるこの会を、毎年非常に楽しみにしております。というのも,皆さんがそれぞれの地方においていかに日本文化を愛し,日露の文化交流に尽力いただくなど,本当に大きな力になっていることを身をもって感じることができる貴重な機会だからです。
今回の会議の目的は大きく分けて三つあります。一つ目は日露交流年における地域間交流の成功へのお礼と,経験・教訓の共有です。二つ目は,交流年が終了する本年6月までの期間をどのように進めていくかの議論,そして,三つ目は,今後の日露地域間交流の活性化に向けた戦略を策定する上で皆様のお知恵をいただくことです。
皆様ご存知のとおり,昨年5月,安倍総理及びプーチン大統領の出席の下,日露交流年は,ボリショイ劇場において開会式を迎えました。日露交流年は既に折り返し地点を過ぎましたが,2019年1月現在,既に500件以上の行事が登録され,のべ70万人以上が参加するなど,大きな成果を達成しています。
地方における日本関連行事の実施は,「ロシアにおける日本年」の大きな柱となりました。初めての地方における大規模日本文化フェスティバル,20近くを数える日本映画祭,複数の日本祭りなど,「地方における日本の秋」の下で様々な事業を実施しました。いずれの事業も成功裏に終わり,多くの参加者に大変喜んでいただくことができました。これも,露日協会の支部のみなさま,そして地方政府の代表の皆様の努力のおかげであり,あらためて御礼申し上げます。
交流年の閉会式は,2019年6月,G20への出席のため訪日するプーチン大統領の出席も得つつ,日本で実施されることが日露首脳間で合意されました。他方,日本年により得られた大きな勢いを失うことなく,皆様の協力を引き続き得たいと思います。
安倍総理がプーチン大統領に提案した8項目の「協力プラン」では,日露両国間の人的交流の飛躍的な拡大が掲げられ,これをもとに日露の地域間交流も順調に発展しています。2018年の一年間だけでも,ロシアから知事7名,日本からは知事5名が個別に往来し,今年5月には,9年ぶりに「日露知事会議」が開催されることとなりました。この二国間地方交流の活発化の流れを受け,今後,日露地域間交流年を開催しようとする気運が高まっています。地方交流という観点からも,皆様からの温かい支援を宜しくお願いいたします。
最後に,今後,両国の交流を一層活発化させるためには,そして更なる日本文化事業の拡大のためには,我々の良き理解者である皆さんの力が必要不可欠です。引き続き,ご協力をお願いいたします。
本日は、毎年行われている文化事業「日本の秋」でもおなじみ,カラテギナ国際部長が率いるモスクワ音楽院和楽器アンサンブル「WA-ON」がミニコンサートを披露して下さることになっています。また,その後は,和食を用意させていただきました。短い時間ですが、日本を存分に感じ,楽しいひとときをお過ごしください。
ご静聴ありがとうございました。
(了)