天皇誕生日祝賀レセプションにおける上月大使挨拶

尊敬するゴロジェツ副首相

ご来賓の皆様,


本日は天皇誕生日レセプションにご出席いただき,ありがとうございます。皆様と共に天皇陛下の84歳の誕生日をお祝いできることを大変うれしく思います。国立モスクワ音楽院の合唱団の素晴らしい歌声に改めてお礼申し上げます。


これまで日露首脳会談が20回行われましたが、これらの会談が日露首脳間の個人的な信頼関係を強くし、また日露関係を発展させる牽引力となっています。9月のウラジオストク訪問では、柔道の創始者である嘉納治五郎の名前を冠した日露柔道大会が行われましたが、授賞式で日本とロシアの国歌が流れる中、両国の国旗を背に両首脳が肩を並べて立っておられた姿が特に印象深く残っています。

両首脳の合意に基づき、北方四島での共同経済活動の準備が進められています。共同経済活動が平和条約締結への重要な一歩となることを期待します。

既に、生活の質の向上にとって重要な医療や都市作り等を含む8項目の協力プランの実施に関する具体的な措置が講じられています。国民レベルで日露間の協力を実感していただけるものと確信しています。


ロシアは大国であるため、今年も中央政府レベルのみならず地域レベルでの交流も活発に行われました。私自身も本年だけで13名の知事と会っており、本年10月以降だけでも5人の知事が訪日しています。地域間交流は二国間関係の強化にとって重要です。なお、本日のレセプションには、山口県、北海道、山形県、また長門市といった日本の地方から特産品を提供いただいています。


日露の文化交流は日露関係の発展の一翼を担っています。再開した「ロシアの季節」では、初の開催国に日本が選ばれ、ボリショイ劇場のプリマバレリーナであるザハロヴァさんが「ジゼル」を踊る開会式出席のためにゴロジェツ副首相が訪日し、安倍総理夫妻がかけつけました。「ロシアの季節」の日本での開催は、来年5月に始まる日露交流年の素晴らしい序章になりました。「ロシアにおける日本年」では、歌舞伎の上演,初めて国外に出る文化財が展示される「江戸の絵画展」など多くの行事を予定しています。本日御列席の皆様にも是非「日本年」への積極的な参加とサポートをいただければ幸いです。


最後に本日のスピーチをレフ・トルストイの言葉で締めくくりたいと思います。トルストイは言っています。「真の友人になるにはお互いを信頼していなければならない」と(Чтобы быть истинными друзьями, нужно быть уверенными друг в друге.)。来年、日露間の信頼関係がハイレベルのみならず国民レベルで深まる1年になるよう力を尽くしたいと考えています。


ご静聴ありがとうございました。

(了)